集合天才プロジェクトのあり方

2005年05月07日

開放か、解放か

初めてこのブログを読まれる方はこちらからご覧ください。

脚本決定まで、あと25日。だいてんさん、貴子さんコメントありがとうございました。映画づくりがひとりひとりの生活の中にしみ込んでいっているのが感じられ、本当にうれしいです。今後も変わらずよろしくお願いします。

さて、堅祐さんと美和さんが「ファイトクラブ」のラストシーンに触れてくださったので、今日はそれについて書きます。

美和さんの言う、「ラストシーン、立ち並ぶクレジット会社の高層ビル群が美しく崩れ落ちる光景」を見たときの感覚。それは、「開放感」というよりは、「解放感」ではないでしょうか? この「解放感」は「体感系」の範疇に入るというのがボクの考えです。堅祐さんが「体感系と区別がつかない」とコメントされているのを見て、「我が意を得たり」と思いました。

「建設の後に破壊がやってくるのではなく、ひとは破壊するために建設する」という考え方があります。すなわち、ひとは誰もが破壊衝動のような「暗黒の欲望」を抱えており、それを抑え込んで表に出さないようにしているだけなのだと。美和さんや堅祐さんが経験したえもいわれぬ「解放感」は、ボクらのそんな部分を見事に刺激しているのかもしれません。

ボクの考える「開放系」は、もう少し別な部分に焦点を当てています。ラストシーンの、最後の最後に注目してください。しっかり見ていないと見落としてしまいそうな「仕掛け」が施されているはずです。

続報をお待ちしています!

黒川裕一

この日誌を明日も読みたいと思ってくださった方は、エール代わりにこちらをクリックしてくださいませ。

at 08:54│Comments(3)開放系 

この記事へのコメント

1. Posted by 美和   2005年05月07日 18:10
おっしゃるとおり、
確かにあの感覚は「解放感」でした。。
開放系についての日誌に書かれてあった「最後の数コマにご注目下さい」の一言を忘れて見ていました。
なんという失態!!
こうしちゃいられなーーーーい
ビデオ借りに行かなきゃ
2. Posted by 美和   2005年05月08日 12:43
つ、つ、ついに、見ました!!(泣)
「開放系」の意味、ようやく腑に落ちました。
そう、この映画には、「そこにあってはならないもの」が何度も登場しており、始めから「2次元の世界のつくりごと」であることを前提として描かれていたのです。
その、開放の形は最後の仕掛けで鮮明に。。。
二次元の彼らが放つメッセージを弾丸だとするならば、二次元と、三次元が繋がる瞬間、弾丸は放たれ画像は薬きょうになる。そして、それは何十倍もの威力をもって見ている側を貫く。
「開放系」にそんな力を感じました。
今も貫かれた傷跡がひりひり痛みます。
この映画は私の中で未だ生き続けているのです。
昨晩は私たちの映画に「開放系」は欠かせない!などと、一人で確信し感動していました。
だけど・・・感動、と同時に、イケナイものを見てしまったようなほろ苦い気分。。。
それは一瞬の、本当に本当に小さな仕掛け。
しかし、巨大で強大な一つ。
3. Posted by 堅祐   2005年05月09日 07:42
黒川さんの説明のおかげでようやく「解放」と「開放」が腑に落ちました。 僕はその2つのことばの意味すら理解していませんでした。ありがたいことにこのブログは辞書つきです。
開放を理解したと同時にあの一瞬の場面は映画館で味わいたいという気持ちと、映画館で1回見ただけでは、果たして何人が気がつくのかと....一瞬だと気がつかない人も多数。
 でも一瞬さりげなく挿入された開放の方がimpactがあるのではと思ったり、思わなかったり。
みんなが開放を味わえる革命第1号に!

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
集合天才プロジェクトのあり方